銀行や政策公庫にお金を借りるときに必ず必要になってくるもの
事業計画書
今日はその書き方について書いていきたいと思います。


美容師の事業計画書とは?【美容師独立出店ナカノシェアサロン】

そもそも事業計画書って何?って話から始まりますよね?
▶ 事業計画書とは【出典:Kaonavi】

そのまま名前の通り、事業の計画を書いたモノ。
まず何でもそうですが、これからこんな事をやりますという計画を立てる訳ですよね。
それを書類にして誰が見てもわかるようにしたものですね。

我々美容師は乱暴に言うと、椅子と鏡と鋏があれば仕事ができるものですから
そこに店があれば何とかなるって創業期は思ったりするものです。
ちょっと考えればそんな事はないんですよ?だからこうしてこの記事に辿り着いている訳でして。


事業計画書は誰に見せるのか?【美容師独立出店ナカノシェアサロン】

そうです、まず誰に見せるのか?
これは主に、融資を受ける際に銀行や政策公庫の担当者に提出します。
融資ではなく投資家等からの出資である場合はその投資家に見せる事になります。


事業計画書には何を書くのか【美容師独立出店ナカノシェアサロン】

これが最初わからないもんですよね。
「逆に問いたいです。」
あなたがお金を貸す立場であったとして、どんな書類を持ってきてくれたら赤の他人を信用しますか?
よし、貸してもいいよ!となりますか?

  • 今までどんな実績を積んできた、どこのどんな人なのか
  • これからどんな事をやりたいのか
  • それはどのくらいの期間で達成できそうなのか
  • どのぐらいでお金を返してくれそうか

最低でもこの位は聞いておきたい所ですよね?
だってお金が返ってくるって保証ないんですから。

以上の様な内容を細かく具体的に書いていくのが事業計画書です。


美容師の事業計画書を書く上での注意点【美容師独立出店ナカノシェアサロン】

経歴等細かい所をちゃんと書く!

専門学校を卒業してから今までの美容師としての軌跡を説明します。
どんな会社で、どんな事をやってきたのか?
会社を転々としていても、理由がしっかりしていれば良いと思います。
それらを経て、どんな経験を得て、今書いている新規事業に活かせるのか?

つまり「私がこの計画を達成したら必ず金が返ってきますよ」
何故ならこんな経歴で実績を積んできましたから
を説明します。

数字はちゃんと書く!

これ一番大事です。
楽観的によりは悲観的に、少しずつ確実に利益を積んでいくような
しっかりとした数字の計画が必要になります。
Excel等でちゃんと作ってください。
相手もプロですから、ここで整合性の取れないものを作ったら融資を断られる可能性が
ぐーっと高くなります。

▶ 出典:なぜ「ビジネス数字力」が重要なのか

論拠も書く!

例えば、集客サイトである料金を払って掲載した場合、どのくらいの人数が新規で来るのか?
それが〇〇%の再来率で、一年後にはこの位になっている見込みである。
月に何人施術した場合は再来率と席数とスタッフで大体このくらいを見込む。

と、このように数字の論拠を示すことが非常に大事になってきます。


事業計画書に嘘を書いてもいいのか【美容師独立出店ナカノシェアサロン】

これも最初につまずくポイントです。
言った事、書いた事が実現しなくても良いのだろうか‥?
計画は立てられるけど絶対にそうなる自信がある訳では無いし‥(言えないけど)
だから確実性の高い事書けとか言われてもな〜‥困るな〜‥

はい、わかります。

嘘じたいはダメです。
ですが、もう一度字面を見てみましょう。
「 事 業 計 画 書 」
これはどこまで言っても、あくまで計画なのです。
計画通りにならない事があることくらい、融資担当者もわかってます。
様々な要因で事業の浮き沈みがあり、計画通りにいったりいかなかったり‥
はたまた大きく儲かったりすることがあることもわかっています。

最初から嘘を書いて仕上げていくのと、
”結果的に計画とズレた” は大きく異なってきます。

その上で、あえて「ちゃんと計画を出しなさい」と言われている訳です。
ですから、ちゃんと計算して無理じゃない数字を出すことが大切になってきます。


例えば、上記画像のような計画を立てたら‥?
流石に無計画というか、あからさまに計算できていないのがわかりますよね?

計画を立てるコツなんですが、下記内容を現実的に考えるとよろしいかと思います。

  • セット面の数
  • シャンプー台の数
  • スタッフの数
  • 営業時間
  • 1人あたりにかかる平均施術時間

通常営業として考えた場合は計画上の天井が決まってきますので、
必然的に無理じゃない数字をはめ込んでいく事が出来ますよね。

勿論、上記の例で1日50人来るお店にする事も出来るとは思いますよ?
その場合は通常のやり方ではなく、まだやっている人の少ないアイディアや
あなただけに出来る誰もやっていない”何か”を駆使してあげていく事になると思います。

が、それは融資がおりてから無事に営業を開始し、経営を行う上で
改めて計画を上方に修正する方が基本的には話が早いと思います。

▼合わせて読みたい


まず事業計画書を書いてみることが大事【美容師独立出店ナカノシェアサロン】

何だかよくわからないけど、とりあえず書いてみる。
これは非常に大事です。
ブログでもそうですが、まず書いてみない事には何がわからないかわからないんです。
なので試しに書いてみましょう。

上記した項目以外にも出店場所の特徴であったり、ターゲットをどうするか等書くことはあります。

ターゲットはどんな人なのか?

ターゲットとする人はどんな人ですか?男性ですか?女性ですか?
何歳位の方ですか?家族はいますか?国籍はどうですか?
上記のように、自分のやりたいビジネスモデルのターゲット層を絞ります。

ターゲットを絞ったからといって、そのターゲットしか来ない訳ではありません。
それは今まで働いていた店を振り返ってみてもわかるかと思います。

取り扱い商品の値段は?

これも結構大事です。
取り扱い商品、つまり施術メニューですね。
カットはいくらですか?
平均的によく出るメニューはどの位の単価になりますか?
このメニューの料金の積み重ねが、当然売上になってきます。
上記のターゲット層はこの料金に満足してくれそうですか?

ちなみに店販商品でどんなものを揃えるか等もここに入ってきます。

ビジネスモデルを説明してください

料金が決まり、ターゲットが決まりました。
「で、あなたはそれらのお客さまにどんなビジネスを展開するんですか?」
ビジネスモデルとはビジネスの仕組みの事。

例:1,000円カットのビジネスモデルの説明
忙しい男性をメインターゲットとし、1,100円の格安料金で、
10分以内にシャンプーも無くサッと終わる施術を提供。
全国に多店舗展開することで、ターゲット層のお客様達が
どこに行ってもある程度均一なサービスを受ける事ができる。”

この様に、あなたのやりたいことがビジネスとしてどうなのか、現実的な内容なのか説明します。
この辺りこそ、事業計画書としては悩んで書きながら熟成させていきたい所ですね。
頭の中に構想があっても、実際書いてみるとうまく説明できなかったりするものです。

誰とやるのか

今まで決めた様々なものを、誰とやるのか?これを人員計画と言います。
一人サロンとしてずっとソロでやるつもりなのか‥
はたまた雇用して教育していく形なのか‥
それとも業務委託形態やシェアサロン業態、またはハイブリットなのか?
一人ではなく誰かとやるのであれば求人計画はどう立てるのか?
求人サイトを使うのであればその料金は計画に反映されているか?

雇用するのとしないのでは世界が全く違うのでちゃんと考えましょう。
「最初はそんなつもりなかったけど雇ってみた、でも席が無いし金も無い」
このパターンもあります。

どこでやるのか

どこのどんな物件でやるのかですね。
この部分というのは、物件が決まっていないと最後まで詰められない所でもあります。

1F路面店でやるのか、2Fでやるのか8Fまで行くのか、これだけでも結構やれる事が変わります。
エレベーターの有無や物件によって柱や梁の条件が違うので、作れる内装やシャンプー台の位置等も変わります。

なので最後に持ってきたんですが、最終的に物件が決まってからこの項目が変わって
他の項目が少しずつ変わっていく様なイメージですね。
通常物件が出てきて申し込みを入れてから公庫面談になりますから、最終段階での調整になってきます。

そうは言っても物件が出てくるまでに考える事は沢山あります。
その駅や街・エリアについてを考えて記載しておくと良いと思います。
若者が多いエリアなのか、家族層が多いエリアなのか。住宅街か繁華街か。
エリアの条件は多種多様ですから、上記で決めた事業計画を
このエリアでどう実現できるのか、最終的には出てきた物件を元に
「本物件を使ってこう実現出来ます」まで書きますので、ここまで考えておくとよろしいかと思います。


まとめ

さて事業計画書の書き方いかがでしたでしょうか。

読んでもらえればわかりますが、事業計画書は一人一人細かい内容が違ってくるんです。

創業期に事業計画を真面目に考えていける事は失敗リスクを回避する事にもなりますし、
カットやパーマをする時とはまた違った脳の分野を使うので非常に疲れますが、
独立の為には避けては通れない所でもあります。


未来の自分のためにしっかり考えていきましょう。

中野シェアサロンでは個室で始められるので融資なしで創業する事も可能です。
詳しい話を聞きたい方はぜひご連絡ください。

関連記事

  • 関連記事
  • おすすめ記事
  • 特集記事
TOP