晴れてフリーランスとして独立される方が最近多く、私の知っている限りでも多くの方が独立されています。

私自身も出店前2年間と少しフリーランスとして働いていましたし、若いころにもお店を移動する合間や技術の練習として休みの日に働いたものです。

そんな私の経験や他の方の実体験など踏まえての考察を本日はしていきたいと思います。

フリーランス美容師のメリットとデメリット

フリーランスで働くとはどういう事か?

フリーランス美容師のメリット

フリーランスだから時間の自由が効く

基本的には何時にお店に出ようが何時に帰ろうが法律上は自由です。
とはいえほとんどのフリーランスの場合はお店と契約書で約束を交わすのである程度の時間は決まっていると思います。
ただ入客していない時間帯は
ゲーセン行こうが喫茶店行こうが一旦家に帰ろうが仮眠取ろうが自由な所が多いですね。

あと休日が自由なのも魅力ですね、ブライダル系の仕事を週末に残りの仕事を平日に。
14時まで働いて残りは子育て。
ちゃんと契約書で約束してあれば時間の確保は可能です。
いろんなニーズに応えられる所も魅力の一つ、もちろん何をするにも自己責任ですが。

フリーランス美容師は稼げる

稼げるという話はよく一人歩きをしてしまいがちですね、稼ぐ能力がある人は継続して稼げると言う事です。
支持してくれる顧客もおり、新規客も自分で呼べる能力があり、仕事も早く顧客満足度の高い仕事が出来る方
であれば継続的に稼げます。月に60万以上の報酬も可能でしょう。
このレベルの人であれば通常雇用でも稼げるのでは?とは思いますけどね。

その半面顧客もおらずお店が用意してくれたお客様だけをやる方々。
安心して下さい、業務委託なら稼げなくはないです。
ただ季節要因で暇な時や人員が沢山いる時は技術スピードの高い方の方が稼げます。
時間単価勝負なので単価上げるか回したもの勝ち状態です。

朝から夜中まで頑張る方は安い単価の店でも報酬40万前後は稼げるんじゃないでしょうか。

では頑張らない方や出勤少ない方はどうでしょう?

そこまで来るとお店の集客状況次第ですね、流行っているお店だったら頑張らなくても報酬30万いくこともあるでしょうし
私が若いころバイトに行ってたお店は一日の給料8千円(笑)なんてこともありましたし。

稼げるかどうかは委託を受けるお店と自分次第です。

フリーランス美容師をしているとセルフブランディングできる力がつく

というかもうこれはするしかないんですけどね。
1つのお店の中に個人商店がたくさん並んでいる状態なんですから、ドン・キホーテ状態のお店の中から指名していただくには「私は○○ができる○○な美容師です」

これがないと長年生き残れないです。

ですから前向きな方は嫌が応にもこれに気づいてブランディングを始めその力をつけます。
正規雇用の美容師も同じではあると思いますが、切迫感が違います。

入客数をこなせる

担当したお客様の数が美容師の力量であると単純に言うのなら、メリットですね。
たくさんのお客様であふれたサロンであるなら次から次へと入客させてもらえます、自分で課題を意識しながら取り組めば実力アップの近道になるはずです。

デメリット

ここからはデメリット

フリーランス美容師は休んだ分だけ減給

一日に平均2.5万円の報酬を貰う人が月に8日休むと損失はいくらでしょう?
答えは20万円のマイナスです。

びっくりしませんか?
雇用の時は最低保障給+歩合=給料ですが、フリーだと
売上×完全歩合の%=報酬です。

だから休んだ日は報酬はゼロです。
感覚としては稼ぐはずだった8日が消えたという感覚に近いかと思います。

事業主になるんですから当然有給なんてありません。

保険等は無いので賠償も自己責任

例えばお客様の耳を誤って切ってしまった、
服をカラー剤で汚してしまった、
預けたカバンから金品が無くなった、
考えるだけでも嫌な状況ですね。

通常美容室では賠償責任保険に入っているのでお店が賠償したりします、ですがフリーランスの方々は個人でやってる事業主、お店は事業主に業務を委託している訳ですから自己責任でやってくださいとなります。(組織によるので要確認ですね)

稀にお店側がやってくれる所もあるみたいですが、その状況にならないとわかりません。
対物賠償額は上限もありますし、明らかに故意よりの過失と認識された場合自己責任でやってくださいとなるかも知れません。

個人で賠償責任保険に入る事をおススメします。

フリーランスの保険知識

倒れたらそこで試合終了

これは字のまんま、病気、けが、事故などでサロンに立てなくなったら収入はゼロです。
あなたの代わりは誰もやってくれません。
リスクを限りなく抑えるなら暴飲暴食を避け、怪我のリスクのあるスポーツを避け、健康に生きましょう!
なんて難しい事する訳ないんですからこれも休業補償などある生命保険に入る必要がありますね。

でもこれはフリーランスであるかどうかではなく全ての美容師に言える事ですね。

フリーランスに限らず労働できる限界寿命がある

例えば求人サイトなど覗いてみると中途採用の募集要項は
35歳までのお店も多いはず。

特に男性は年齢が上がるほど努力し続けないと指名もつかなくなってきますし加齢臭が出て
体の節々が辛くなってきて一日に何十人もバリバリやれなくなってきます(努力しまくってる方はたくさんいらっしゃるのでそれは別として)

フリーランスをやり続けて40歳から正規雇用の美容室に転職しようとなっても中々難しいでしょう。

新卒アシスタント、もしくは中途のこれからいかようにも伸びようがある希望者と、

40歳まで自由に生きて個人事業主としての経営をやり、そこから出店する訳でもなく転職希望してきた人と
↑(あえて辛く言ってます)

採用は年間で安い車買える位の投資であってあなたが美容室オーナーだったらどっちを採用しますか?

この様に見られ方も変わりますし、ある一定の年齢までいくと急に再就職できなくなるのもこの業界の特徴ですね。

このタイミングで美容師を辞める方最近多いです。
寿命って言っても人生まだまだこれからの働き盛り、
勿体無い!

フリーランス美容師は税務関係も自己責任

個人事業主開業届
個人事業税
青色確定申告
白色確定申告
消費税

上に上げたうちのいくつかの申告、納付、申告の為の記帳、
関係領収書の保管。
日常業務の合間でこれをやらないといけません。
中でもばれなきゃ大丈夫でやってる人もいます。
でもばれたら結構ヤバい、私の知人はこれである日突然税務職員が自宅に訪れ結局300万円払う事になりました。

税務は怠るとろくな事がありません。
確定申告をしていないと国から見て、個人事業主として存在してない人扱いです。
どちらにせよ将来お店を持つつもりなら確定申告は避けて通れません。

現在年1000万以下の売上であれば消費税は納めなくていいんですが(免税事業者と言います)
あと数年するとこれが変わり、お客様から預かった消費税分を国に納めなければいけない課税事業者になるか、
報酬の%から消費税分を引いてもらう、つまり報酬が今より低くなる可能性が高い
インボイス制度に切り替わります。

インボイス制度の説明

https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/zeimokubetsu/shohi/keigenzeiritsu/invoice_about.htm

個人でやると言う事はこれら全部自分で処理すると言う事です。

腐るも腐らぬも自分次第なのがフリーランス美容師

たまに見るフリーランス美容師さんで店出したい訳でもなく
何かの目標の為に稼ぐ訳でもなく、楽を覚えたからもう雇用には戻れない気持ちでただただ毎日を消費する生活に。

技術も自分自身もアップデートせず、顧客とのコミュニケーションもめんどくさいからせず、時間がかかるし面倒だから損だからお客様に提案もしない。
正規雇用じゃないから稼げる給与の額面に満足し、遊びに耽る日常。

宵越しの銭は持たない方式でやってきてそろそろ30代が終わる。
こんなはずじゃなかったかも知れない

少なからずこういうモデルケースも実在します。

誰も怒ってはくれませんし指導してもらえる事もない
自分自身でセルフコントロールしなければいけない環境です。

顧客はいつか減っていく事実をフリーランス美容師は知るべき

いくらいい仕事を続けていてもお客様側の都合があります。
結婚、出産、転勤、家族の介護や高齢の方であればお亡くなりになる事もあるでしょう。

自然失客ですね。

働くエリアによって様々ですが月に数人はいらっしゃるは
これは指名のお客様を抱えているスタイリストでも徐々に客数が減っていきます。

あとはお店側の都合で席が無いからと電話の時点でお断りなどされたら知らない間に失客していく事も。

紹介やWEB等使い新規集客を集められる手段が無いと先細りになっていくのは明白

常に新規客を集客できる自分でなければ自分の給料は減ります

まとめ

いかがでしたでしょう。
3000文字オーバーは正直書き疲れ起こしますね。
それでもお伝え出来るのはほんの一部、何かのヒントになれば幸いです。

要は自分次第なんです

なんの為にやりますか?そこに尽きると思います。
メリットもデメリットも検討し自分とお客様の為になるならやった方がいいと思います。

将来出店の為にお金を貯めるなら貯まるスピード感も違ってきますから目標があるならオススメです(但し店選びは大事)

一度しかない人生ですからよく検討される事をおススメします。

そういえば私がフリーランスでやっていた当時は正規雇用されている美容師さんに馬鹿にされた事もありましたね~フリーランス。
今ではその方もフリーランスらしいですが笑

フリーランスでも店舗でも独立は独立であって、やり方が少し違うってお話はこちらでも読めます

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